養生管理のポイント ~散水~
養生管理のポイント ~散水~
マグロちゃん:
「天然芝って管理が大変だよね?」とはよく聞く言葉だよね。
でも・・・確かに大変(苦笑)
芝生の管理は、その気候や土壌などの環境条件をふまえ、散水、刈込み、施肥といった通常の管理作業のほかに、エアレーションや病害虫や雑草の防除、踏圧対策などもあるからね。
それに何より、芝生広場と違ってスポーツターフだからね。
クメちゃん:
そうですね(^_^;)
一般的な芝生広場とかではなく、サッカーなどの激しいスポーツにおいては、言うまでもなくその管理の良し悪しが芝生コンディションに大きな影響を及ぼします。
マグロちゃん:
その芝生管理と言ってもかなり幅が広いからね。ここでは維持管理ではなく養生管理という視点で整理しようと思うけど、その視点で言うと「散水」、「刈込み」、「肥料」という着眼で絞り込めるよね。
先ずは散水からだね。題して「養生管理のポイント~散水~」(笑)
クメちゃん:
確かにスポーツターフでの養生管理においては、散水は重要な作業となります。
スポーツターフはその性質上、築造段階においては「まき芝工法」となるケースが多いからです。言うまでもなく、まき芝において散水は非常に重要な作業です。芝苗は植付け後、新しい根が出て生育するための準備(活着)状況になるまで乾かすことができません。そのため小まめに散水する必要があります。
マグロちゃん:
そうだよね。芝生は生き物だからね。それに乾かす事は出来ないけど、また一方では供給過剰も問題あるしね。一番気を使うところだよね。
クメちゃん:
はい(^_^;)
そして芝苗の生育状況だとか活着状況を確認し、無事に成長状態に入ったら通常散水に切り替えることになります。
散水について、はじめに芝生における水収支について述べます。
例えば、大雨の後、床土の中の余分な水が排水されると、床土はちょうど水を吸ったスポンジのような状態になっているんですね。その後、地表からの蒸発と植物からの蒸散によって、床土中の水分が失われ、床土は乾いていくんです。さらに、植物の吸水能力を賄う事が出来ないほど床土が乾燥してしまうと、その植物は水を吸えなくなり、ストレスがかかってしまいます。
従って、芝生にストレスを与えない為には、芝生からの蒸発散によって床土の容水量が使い切られる前に散水を行う必要があります。そのタイミングだと思います。
マグロちゃん:
だからと言って、供給過剰もタブーだよね。
クメちゃん:
はい(^_^;)
如何なる場合の散水でも、供給過剰になると芝生の根が短くなり、擦り切れや踏圧に弱くなってしまうので、いつ、どの位の水量を散水するのかを見極めることがとても重要です。
また、水がかかっている部分と、そうでない部分との散水撒きムラがあると、芝生の生育にもそれと同じようにムラが生じてしまいます。
だから散水を行う場合は、グラウンド全面に対して均一に水分が行き渡るように、常に注意を払う必要もあります。
マグロちゃん:
なるほどね。まぁ、今回は基本的な事が中心だよね。
最後に改めてポイントを整理しておこうか。
クメちゃん:
はい(^_^;)
1.スプリンクラーを活用する際は、まきムラには要注意
2.芝刈りや施肥等の作業のあとには必ず散水を行う
3.表面の芝だけではなく、土までしっかりと湿るように行う
4.生育してほしい時には多めに散水し、伸びない時期でも乾燥しない程度に行う
という感じですかね。
マグロちゃん:
まぁ、いずれにしても、これは芝生に限った事じゃないけど、水は我々生命体にとっては必要不可欠だよね。
また機会があったら、詳しい事例も交えてレポートしようね(笑)
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